テンカラの鬼 榊原正巳 テンカラの世界

鬼ブログ

フランスの友人、キスタフと釣行

Posted on | 7月 24, 2015

 

 

 

 

 いまは、テンカラのブログは世界各国大勢の方がやっているが、

3年前、私がイタリアのセジアに行った頃はフランスでは

二人だけ。その一つのテンカラブログをやっていたクリストフさんは、

テンカラについて、何度も何度も私に質問してきた。時には、動画をつけて。

 私はまるでITには弱いが、鬼嫁が懸命に訳し、伝えてくれた。

キャスティング動画を見れば、なにが悪いかがわかる。

それを伝える、を繰り返した。そして、いつのまにか私の鬼竿の

ファンになり、ある時から、鬼竿のディーラーになってくれた。

 一度、住所が変わったことがあり、どうしたのかなぁと心配していた。

そんな時に、日本へ来たいと連絡が入った。とても忙しかったが、

これまでの関係から断るわけにはいかない。

 そこで、この日なら都合がいいよ、という日をお知らせすると、

会いたい人に順番に連絡をいれていったようだ。それは3月だったか。

 英語が話せる釣り関係者を頼り、会いたい人に連絡をとった。

彼が会いたかったのは、俺と、宇都宮渓遊会の瀬畑雄三さんと播磨テンカラ会の

山川栄二さん、そしてイタリアから来日し、日本で結婚したウビくん。

 会ったときに、彼はそう言った。

 

 

 

 

 瀬畑さんに連絡したのはずいぶん早かったようだ。

だから、今年の4月にTTCでお会いした時に、クリストフについて

「よろしくお願いします」と、丁寧にお願いしておいた。

 

 閑話休題。私たちの世代、鬼嫁もかろうじてそうか、そのあたりまでは、

友人、知人が、だれかのところへ行くときは、まずはそのだれかに挨拶する。

なにか、手土産を持たせたりもする。江戸時代から続く日本の文化なんじゃ

ないだろうか。京都北山会の方が、私のところに習いに来た時も、

長である冨士さんは私に手土産を持たせた。

それをもらった鬼嫁は、新婚の頃だったなぁ。

驚き、「江戸だ!、固い」と言ったなぁ。ははは、そうかもしれない、

伝統釣法のテンカラの求道者たちだからなぁ。鬼嫁はあの時、

慌ててお返しを急ごしらえしていた。こういう日本のお互いを尊重し

気遣いあう文化は、もう若い世代には伝わってないようだが、俺は知らない。

だって俺たちは教えてもらったのではなく、目上の人の姿を見て覚えた。

テンカラと、同じだ。誰を見るかが肝心だ。知らない大人もいる。

 

 

 

 

 

 

 クリストフは、いろんな人に会い、大物の魚とも出会い、

一人で高山観光も楽しみ、最後に私のところへ来た。

 長くパソコンやスカイプで話していたが会うのは初めて。

掛川駅の新幹線出口で鬼嫁と会い、車の前にいる俺のところへ来ると、

真っ白な顔が薔薇色に染まり、ほんとうに嬉しそうだった。

握手した手が震えていた。会いたかったんだね、ありがとう。

屋台で乾杯し、親子丼を食べ、わが家へ。

お互い猫を飼っていることもあり、彼もすぐに落ち着いたようだ。

翌日も天候は良くなかったので、DVDをみたり、観光をした。

釣具屋へも行き、骨董屋へも行った。人をじっと見て、

物静かに考えるクリストフは、あまり感情を表に出さないが、

ずっと笑っていた。小雨だったが、屋根のある場所でキャスティング

練習もした。彼にはどんな調子の竿が合うのか、や、

ラインの選び方を説明する。毛鉤も巻いた。雨のおかげでいろいろできた。

 

 ノルマンディは、海に隣接するが、彼が暮らすのは山の方。

10分も歩けば、渓流魚と遊べる環境なのだそうだ。対象魚はブラウン。

日本でいえば岩魚系だな。アルプスの方に行けば、山岳渓流が

楽しめるが、車で4時間はかかるそうだ。彼は仕事で忙しい。

薬品の工場の生産管理のような仕事をしているらしい。

もしミスをすれば、大勢の人の健康に被害を与える。

彼の落ち着いた性格は、仕事で培われたようだ。

フランス語読みの彼の名前の発音は、「ケスタフ・クワッ・ゾニ」。

あえてカタカナで書けばね。私たちはずっとケスタフとよんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんとか雨から回復したのを狙い、ホームへ。本流は濁流だが、

釣れる場所を探せばいい。かけたよ、何匹も。

出たのは通算、10?15匹かなぁ、でも、かけそこねた。

なぜかけられなかったのか、を、ちゃんと伝えた。

彼のテンカラは、また、変わるだろう。

 大阪から吉田兄貴夫婦、オガ衛門が会いに来てくれ、鬼組の宴会。

温泉にもはいったし、食べたかった山菜の天麩羅も食べた。

予定よりも1泊増やし、晴れ間のホームを楽しみ、念願だった

天然のアマゴやヤマトイワナをかけ、喜び、新幹線の駅まで

送り届けた。白い顔を薔薇色に染め、「この思い出と技術は忘れない」と、

最後に言っていた。今年のイタリア鬼塾の頃に、再会する約束をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 で、本当に最後、でも、一番大事。

私たちのホーム、長野県飯田市の遠山川の支流、池口川に砂防堰堤

できるそうだ。地元の漁協組合の組合長から教えていただいた。

この話は、地元に話を通さず、漁協にもなにも言わず、

あっという間に決まり、もう、そのための建設費が確保されているという。

そんなのができたら、あの支流は駄目になる。

 在来系魚のヤマトイワナが棲み、ペアリングする場所だ。オオタカ

巣だって、上の方にあるぞ。

 もうひとつ、これは中部電力。池口川と梶谷川から水をとり、

水力発電のための取水堰堤の話が持ち上がっているらしい。

まるで水がなくなってしまうじゃないか、そんなことしたらあの支流も

駄目になる!!

この二つに関し、早急に動くことになる。その時は、また、いろいろ

お願いすると思う。よろしくお願いします。

 日本は大いなる自然と共生してきた国だ。自然を壊すようなことをしたら、

とり返すのにどれだけ時間がかかるのか、いまのこの国はおかしいよ、

まったくけしからんな。

 次の鬼塾は、前のブログをみてね。

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