テンカラの鬼 榊原正巳 テンカラの世界

鬼ブログ

アメリカ・ユタ・ソルトレイクシティ 鬼テンカラスクール

Posted on | 6月 22, 2015

6月13日14日15日の3日間、アメリカ、ユタ州ソルトレイクシティで「鬼テンカラス

クール」が開催された。

イベントは、3日間。初級クラス、中級クラス、上級クラスとだいたいわけて、3日間と

も違う川で行った。初日は、ソルトレイクシティ近くのプロボリバーの下流部、2日目

は岩とサボテンに囲まれたストロベリーリバー、3日目は自然公園の中を流れるプロボ

リバーの上流。

宿泊施設は、皆、バラバラ。このイベントの決まりは、朝、川に集まるということだ

けだった。

 主催したのは「Tenkara guiders LLC」の3人。john,Eric,robのうち

johnとEricは、昨年、テンカラガイドを頼まれ、数日間、鬼キャスティングスクールに

参加してもらった。

 それがきっかけで、彼らは、「鬼テンカラ」をアメリカで普及したいと考え、今回のイ

ベントの運びになった。

  来るのかなぁ、何人集まるだろう、と、始まるまでは心配だったが、3日間とも満

員で、1クラスが約20人。3日間を通して受講してくれた方も大勢いて、

ほんとうに感謝の言葉がつきない、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして「Tenkara guiders LLC」の3人も、こういう形でのテンカライベントは、初めてで、

だからといって緻密な打ち合わせをしたわけではない。

 彼らも、私の釣りを知っているし、教え方も経験済。

「鬼テンカラ」は、実際に釣りながら教える釣りだということ、机上の釣りではなく、

水の具合、魚の状態、風や気候などのコンディションなどなどを分析しながら、アプ

ローチを中心に教える釣りなのだと、わかっている。

ということは、あまり細かな段取りを決めすぎることができないわけだ。

だって、川の状況が最優先だから。

 急に魚のライズが始まることもあるし、底の方にいて動かないこともある。

絶好の時間帯なのに、会場の中で講義していたのでは話にならない。釣るしかない。

  彼ら3人も、参加者にはできるだけ釣りをさせてあげたいと、そういう釣り教室

がしたかったのだと、川の中を中心にした釣り教室ということで決まった。

 教室を行った川はざっとこうだ。初日は初級向けの川、午後はダム下の深い場所。

2日目は、岩場の下をくねくねと流れるロングな川。3日目は、少し太く、水深もす

こし深めの川。

渓相を楽しむのもスクールの醍醐味のようで、テンカラが大好きな彼らだからこそ

企画できた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 集合場所はだいたい9時。時間は、だいたい。場所は、釣りに行く川の近くの大き

な駐車場があるところが多かった。

 驚いたことに、参加者の大半は、ユタ州以外からの方ばかり。

カリフォルニアから、ニューヨークから、遠方から集まってくれた。

そして、ウェブ上では知人だというものの、皆、会うのは初対面の人ばかり。

そこは、気さくでフレンドリーなアメリカ人ばかり、すぐに皆が友人になった。

どうしてテンカラを始めたのか、どんな川で釣っているのか、集まるとそんな話の花が

咲く。

 初日はprovo river。ソルトレイクシティから一番近い。100kmぐらいだろうか。

川幅は小さいいけれど、魚はたくさんいる。ブラウン、レインボー、カットスロート。

そしてまずは、基本のキャスティング指導。私が釣ってみて、川の状態をチェック

する。今日は、どんなアプローチが有効なのか。

 私は英語ができない。だから、晴子さんという、johnのお茶の先生が、通訳として

参加してくれた。けれども、晴子さんには川歩きは無理。鬼嫁も時々通訳を手伝うが、

「鬼ショップ」、「ここショップ」を開かねばならず、なかなか忙しい。

だから、日本語で、通した。いつでもそうだけれど。テンカラガイドの3人は、

日本が大好きなので言葉を理解しようという姿勢がある。私の手つきを見ながら、

だいたい理解してくれる。これが不思議、ほとんど通じていた。そして丁寧に本日のポ

イントを伝える。難しい言葉は、後から翻訳。あまり、そんな言葉必要ないしね。数式

や化学式、なんてのとは無縁の、世界各国共通の釣り用語、で十分。だから、理解しあ

うのも、簡単だった。

 ランチはjohnの担当。初日はバーベキュー。川からお腹を空かせて帰ると、johnと

鬼嫁、晴子さんが準備を整えてくれていた。息子さんのオライオン君、ブランドン君

も手伝ってくれた。

うまかったなぁ、バーベキュー。独特のスパイスを利かせた牛肉と、パプリカ。

これという決まりもなく、紙皿と箸! が置いてあり、お腹が減った人は器用に肉をつ

まむ。パンもない。誰かがビールを買ってくる。皆が飲む。

 楽しいから、ビールはおごりのようだ。細かなことにこだわりすぎない。

 気持ちが良い。

この川は、コットンウッドという地名の場所にあるが、その名前の由来ともなった

「コットンウッド」という木から、白い綿毛が降る。ちらちらと、風に舞う。

 キャス練をやってる人もいる。傍に行って、教えてあげる。

 ごはんが終わるころを見計らって、鬼嫁が、鬼ショップ、ここショップを店開き。

あっという間に売れ、てんてこまいの鬼嫁は、晴子さんの息子さんに手伝っても

らいなんとか事なきを得る。現金を持ってきていない方のために、「トゥモローバッ

グ」なるものを思いつき、明日買うための商品袋を作る、その方の名前入り。

クレジットカード決済も、johnの協力で可能になった。可愛い名前のバックができ

た、と感心。

 皆で助け合って、すべてがうまくまわる。テンカラを広めたいという、皆が協力し

合ってできたことだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、売るというよりも、皆に竿を実際に触ってもらう、ということが目的だった。

だから皆が抱える、竿に対する細かな質問にも答えた。彼らは、アメリカのなかでも

テンカラの先駆者といえるのだろう。

話をきくと、どんな竿が自分にあっているのか、やわらかいのか、固いのか「調子」

へのこだわりが出始めている。

そして、安くても、折れやすい竿はもういらない、という段階にきているな、

と感じた。みな、初心者から自分の考えを持つテンカラ師に変わりつつある頃のよ

うだった。

 3日間とも、川は小渓流だった。長良川や天竜川のような本流には行かなかった。

それが少し残念だったかな。

 でも、40cmのブラウンやレインボーがいっぱいいた。

とにかく、今回のようなキャスティング中心のスクールは、誰もが初めてで、皆、

興奮していた。そして、笑顔、笑顔。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 テンカラガイドの3人が、とてもうまいなと感じたのは、

一日が終わる夕暮れ時に、車のボンネットや柵に上り大きな声で、まとめ的なことを語

る。エリックとロブが特に上手で、まるでエンターテイメントを見ているような語り口

だった。

「今日、俺は見た。鬼は低い姿勢で右腕を上手に使ってこんな風にキャストして虹鱒を

出した。とりこみは、こんなかんじ。そして、だいじにだいじに魚をリリースした。

あんな風にキャストするには、トラックの下などを利用して、タイヤをめざして練習す

るといい!」

 こんなようなことを、いろいろ伝える。皆、目が輝く、楽しそうだ。

 そう、私がテンカラを始めたときのような、ワクワクするかんじ。

川から離れたくない、そんな充実したムードをひしひしと感じる。

知りたいことはいくらでも教えるよ、心からそう感じた良いイベントだった。

 まだまだ続きます。次は、ごくごく編になる予定。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

またお知らせがあります。鬼竿4,5mが宇崎日新より発売されました。

すぐに鬼SHOPで発売します。すぐです、お待ちを。

 

 

まだまだ「一日べったりテンカラ鬼塾」はあります。

1人でも、グループでも。スクールの上級タイプでしょうか。

ようは、一日張り付いて教えるということです。

「釣りガイド」という仕事は、欧米では当たり前のこと。

観光客が来た時に、釣れる場所も、川についてもわかりません。

そういう方をガイドします。ネイチャーガイドは日本にもあるようになりました。

1日15000円(1人につき、これは欧米の相場価格、グループでの申し込みは

別途相談。もっと安くします)交通費、食費などは別途です。

7月は1日(水)?8日(水)、7月13日(月)?14日(火)、21(月)?23日(木)、

27(月)?8月3日(月)がガイドできることになりました。

頼みたい場合は、メールにて。自分の都合のいい日を言っていただいて構いません。

都合がつけば成立です。そちらの都合の場所もOK.交通費はいただきます。

e-mail : rk9k-mur@asahi-net.or.jp

榊原事務局090・2575・0903

 

そして、グループで学ぶ鬼塾↓

参加希望者は、お名前、電話番号、住所、テンカラ歴を

ご記入のうえ、メールか電話をください。

榊原事務局 

rk9k-mur@asahi-net.or.jp

HP 090・2575・0903

7月11日(土)12日(日)  山形 米沢の小野川温泉をベースに周辺の渓流をまわり

ます。

地元の方が案内してくれるので、皆で釣りの旅を楽しむ鬼塾。

夜は小野川温泉で日帰り温泉が楽しめます。キャンプです。

私も初めての場所なので、そういう場合の川の選び方や攻め方も学べます。

2日間 6000円   1日のみ3000円(お昼なし)   

昼ご飯は山形ラーメンなどをお店から外で!注文できます。他に遊漁券が必要です。

 

 

7月25日(土)26日(日)   岐阜県 庄川   夜は合掌造りのコテージ

2日間 10000円  1日のみ6500円 お昼ごはん付き、他に遊漁券が必要です。

これは、宿が最高。合掌造りを1棟貸し切り!! お風呂も綺麗。

夜は皆でご飯を作りましょう。合宿ですね。お布団有り。

夜の食費、宿代が別途必要です。でも安いです。

 

 

9月19日(土)20日(日)    岐阜県郡上市白鳥  石徹白

2日間 10000円  1日のみ6500円 お昼ごはん付き、他に遊漁券が必要です。

夜は民宿に泊まります。民宿代は7500円  この日の夜は花火だね、快気祝い花火

かな

 

 

まぁ、ざっとこんな風ですが、この日以外も年中釣りをしています。キャンプにも

行くし、たいていはホームにいます。来たい方はメールください。

 

コメント

“アメリカ・ユタ・ソルトレイクシティ 鬼テンカラスクール” へ 2 件のコメントがあります。

  1. 幻の渓流師
    6月 24th, 2015 @ 4:49 PM

    こんにちは
    流石鬼師匠の海外スクールですね。

    左足を伸ばし右足は片膝を付けてのキャスティングポーズは超かっこいい!!!

    右ひじの角度から右手人差し指のコントロールとその先に続く竿の直線性・・・

    眺めているだけで心地よい姿勢です。

    機会を作っていつかは真似て尺山女魚に出会いたいです。


  2. 6月 24th, 2015 @ 5:55 PM

    幻の渓流師     いやぁ?、お恥ずかしい。この体制は、腰を痛めないためのものなんです。腰が弱いのでね、こういう姿勢になってきたんです。真似すると、腰がラクですよ。

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