テンカラの鬼 榊原正巳 テンカラの世界

鬼ブログ

人工産卵河川づくりとペアリング観察

Posted on | 11月 14, 2018

9月末、石徹白のイワナのための人工産卵河川の掃除が、台風のせいで2週間のびて、
10月半ばに行われた人工産卵河川づくりの参加者は、今年は、去年の3分の2ぐらい
の人数になった。
人工河川づくりは、まず、そこにいる野生魚を捕獲し、水槽にキープ。
たまった泥や砂を取り除く。そして、大きな岩で小さなプールを作り、
産卵に良いこぶし大ぐらいの岩を敷き、その上に砂利を敷き詰めならして完成。
これを、河川の上流から下流まで、作り続ける。重労働だ。
ボランティアの皆さんは、年配が多いが、とにかく皆でがんばった。
岐阜県水産研究所の岸さんたちが指導にいらして、石の具合をみたり、
大きな岩を抱えて運んでくださる。彼らの熱意には本当に脱帽で、
渓流魚が好きなのだなぁ、と、そのテキパキとした動きからも、伝わる
ものがあった。
魚道を作ればいいと、皆言うが、魚道を作るにはものすごくお金がかかる。
そこで代わりにできたのが、人工産卵河川。産卵場が作りやすい。
日本全国には、5事例があり、・岐阜県高山市の蒲田川、長野県飯田市の
遠山川、山梨県韮崎市の小武川、岐阜県下呂市の馬瀬川と、ここ石徹白川
なのだそうだ。
産卵場を整備した川は、整備前とどのぐらい変わったかというと、
産卵できる場所が5倍以上になるのだそうだ。この数字は、岐阜県馬瀬川
で確認されたのだそうだが、なんと、産卵した卵を一つずつ数えたというから、
凄い。途方にくれそうな作業だ。それを、水産研究所の岸さんたちは、
やったそうだ、頭が下がる。
休憩時間に、岸さんたちと話をし、より深く、アマゴやイワナの生態に
ついて教えていただく、おもしろかった。

 

 

 

 

 

 

 

それが、10月の中旬。その後、毎週、毎週、川を歩き回り、ペアリングを確認
していた。11月にはいり、すこしイワナのペアリングになりかけたから、今年は
アマゴのペアリングの期間が長かったように感じる。水温のせいか、、。
峠川では、15カ所の産卵床を確認した。アマゴだ。
イワナは、これからがピ-クだ。

11月第1週の石徹白は、産卵を終えたのだろう、色づいたアマゴが、虫を追いかけてた。
食い気が出るということは、恋の季節はひと段落かな。
大きいのもいたよ、40cmぐらいのも。ほんとうに、ペアリング観察は、
楽しい。ブログを書くのも忘れるほどだ。

11月10日は、遠山川にペアリングを見に行った。野牧さんご夫婦に会えた!
二人とも元気、ニコニコしながら、ご飯をよく食べると言っていた。
遠山川は、水量が凄く高かった。ペアリングのこの時期に、放水して
いるようだ。川も荒れていたし、道も崩壊している箇所が多い。本流沿いを、
半日かけて歩いたが、この水量では、ペアリングがのぞめないのではないか・・。
魚も見られなかった、鵜もいるし、心配だなぁ。

さて、山を下りたから、これからはキャスティング練習で、管理釣り場
へ行くかな。掛川にできたCR区間を確認してきた。大きなニジマスがいる。
地元の人が行くには、楽しめる場所だった。さて、どこにいこうか。

 

 

 

 

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